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ものもらいがあるとマツエクできない理由
ものもらいなど、目やまぶたに何らかの異常がある場合、一般的にはマツエクの施術をお断りするサロンがほとんどです。
ものもらいは、ブドウ球菌に感染することで発症します。
ブドウ球菌という細菌は、健康な時であればほとんど害はありません。 鼻の中や、皮膚などにいつもいて、どんなに清潔にしても0にすることはできません。
つまり、ものもらいができている時は体が弱って、免疫力が落ちている時なのです。その状態で、デリケートなまぶたにマツエクをつけると、アレルギー症状でかぶれることもあります。
また、ものもらいが悪化すると、病院で膿(うみ)を切ってもらうまでになることもあります。まぶたを切るなんて、考えただけで痛いですよね。

ものもらいになるのはマツエクのせい?
マツエクをつけたことが原因で、ものもらいができやすくなることはあるのでしょうか?その原因について、ご紹介していきます。不衛生なマツエクサロンは要注意
マツエクは、まぶたに直接触れることはなく、まつ毛にエクステをつけていくので施術が原因でものもらいができるということは考えづらいです。
しかし、器具の管理が不衛生で消毒せずに使い回すようなサロンであればものもらいになる危険はありますし、さらに施術が下手で器具やマツエクが目やまぶたに刺さるようなことがあれば病気の原因にもなります。
サロンを選ぶ際は、価格の安さだけにとらわれず、口コミやお店のwebサイトをよく読んでください。
サロン側も、お客様の健康状態に異常がないか、最初にカウンセリングすることで施術後のトラブルを未然に防ぐところが多いようですが、とにかく利益重視というお店ではカウンセリングがおろそかになりますのでご注意ください。
マツエクをつけて生活しているとものもらいになりやすい?
「マツエクをつけ始めてから、よくものもらいができる気がする…」
ものもらいの原因は、ブドウ球菌に感染することです。ブドウ球菌はどこにでもいて、健康な状態であれば問題がないのですが、数が増えると毒性が強くなります。
マツエクに付着した雑菌は、クレンジングで落としきれなかったメイク汚れや皮脂を食べて増殖していきます。そしてこの雑菌が目の病気の原因になります。
つまり、マツエクをつけると目元が不衛生になりやすくなるため、ものもらいができやすくなります。
マツエクを長持ちさせるため、いつもより優しいタッチでメイクを落とすと、汚れが落ち切らず、地層のように汚れが重なって、どんどん雑菌が繁殖していくこともあります。想像しただけで目がかゆくなりそうですね。
せっかくお金をかけてきれいにマツエクをしているのに、至近距離で目元を見られたら、相当汚いので気をつけましょう。
マツエクユーザーにも使える!おすすめオイルクレンジング
マツエクグルーは油に弱いため、基本的にオイルクレンジングNGです。
しかし、クリームタイプのクレンジングだと油分が少なくて、アイシャドーのラメだったり、アイライナーはなかなか落ちません。このため、マツエクユーザーの目元は汚れが残りやすく、不潔になりやすいのです。
マツエク対応のオイルクレンジングがあったら、優しくなでるだけでメイクが落とせるのに…

ものもらいがあるときの眼帯・コンタクトはNG
眼帯の中は適度に湿っていて細菌が住みやすい環境になります。使うにしても長時間の使用はやめておきましょう。
昔は埃っぽかったり、不衛生な環境から目を守るために眼帯をしたようですが、清潔な今の日本ではつけない方が良いです。
また、目に異常がある時のコンタクト使用はやめましょう。
目が疲れますし、病気を悪化させたり、治りづらくなります。
ものもらいを繰り返さない5つの習慣
目の風邪と呼ばれるくらい、繰り返しやすいものもらいですが、生活習慣を見直すことで発症しづらくなります。
ここでは、ものもらいを繰り返さないための5つの習慣をご紹介します。
古い化粧品は使わない
「高級なデパコスのマスカラはもったいなくて、つい何年も使ってしまう。」という経験ありませんか?
マスカラの使用期限は約3ヶ月と言われています。涙や皮脂がばい菌のエサになって菌が繁殖しやすいので、何年も使い続けるのは不潔なんです。さらに目の粘膜はデリケートなので、ものもらいなどのトラブルを起こしやすいんです。

メイクをしっかり落として、細菌の数を減らす
「マツエクを長持ちさせたくて、目元を触りたくない。」という方も多いと思いますが、清潔にすることが一番です。

コンタクトレンズのケアをサボらない
ワンデータイプのレンズを使いまわしたり、ソフトコンタクトレンズをこすり洗いせずに使い続けると雑菌が繁殖します。

前髪が目にかからないようにする
髪の毛が目にかかる長さだと、髪に付いた菌が目に入ることがあります。 絶対ものもらいになりたくない!と言う方は、前髪をあげてしまうのもありですね。

アイラインを粘膜に引きすぎない
ついつい粘膜までアイラインを埋めて、デカ目効果を狙いたいところですが、毎日だとマイボーム腺がつまりやすくなります。


ものもらいの基礎知識

ものもらいは人にうつる?
誤解されがちですが、ものもらいは他の人にうつりません。
誰でも持っている、どこにでもいる菌が原因ですので安心してください。
ものもらいには2種類ある!
「麦粒腫」(ばくりゅうしゅ)と「急性霰粒腫」(きゅうせいさんりゅうしゅ)という、2種類の病気のことを一般的に、「ものもらい」と呼びます。
「ものもらい」は、地方によっては「めばちこ」、「めぼ」などと呼ばれていますがこれは俗称で、医学的には「麦粒腫」(ばくりゅうしゅ)と言います。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
- 原因
- ブドウ球菌と言う、体にもともといる菌がマイボーム腺へ感染することで起こる急性の化膿性炎症です。
- 症状
- まぶたの一部が赤く腫れ、まばたきをしたり触ると痛みます。やがて目がゴロゴロする、かゆいなどの症状が出てきて膿がたまります。放置すると自然と膿がでて治る場合もありますが、重症化することもあります。
- 治療方法
- ブドウ球菌に効果のある抗菌点眼薬、軟膏の使用でほとんどは1週間以内に治ります。
まつ毛の生え際の内側(アイラインを引く粘膜の部分)にマイボーム腺の出口があります。
マイボーム腺は、油分を分泌し、涙の成分に油分を加え、涙の蒸発を防ぐ役割をします。このマイボーム腺に、ブドウ球菌が感染するとものもらいになってしまいます。
ブドウ球菌は、ありとあらゆる場所に存在する菌で、いくら清潔にしても完全になくすことはできません。
感染力が低いので、健康な状態であれば無害なのですが、寝不足や疲れで抵抗力が落ちると感染しやすくなります。麦粒腫も、できる位置によって更に呼び方が分かれていて、マイボーム腺への感染を「内麦粒腫」、毛根部や汗腺への感染を「外麦粒腫」と言います。

出典:ジェネラリストのための眼科診療ハンドブック/石岡みさき
急性霰粒腫(きゅうせいさんりゅうしゅ)
- 原因
- まぶたにあるマイボーム腺の出口が閉じてふさがり、肉芽になったところにブドウ球菌が感染することで起こる急性の化膿性炎症です。
- 症状
- 麦粒腫と同じような症状が出ます。
- 治療方法
- ブドウ球菌に効果のある抗菌点眼薬、軟膏の使用でほとんどは1週間以内に治ります。
霰粒腫はマイボーム腺が閉じてふさがり、肉芽になったものです。
この状態の時は痛みはありませんが、そこにブドウ球菌が感染すると急性霰粒腫となります。粘膜の部分にある、白くて小さいポツっとしたもの見たことありませんか?痛みは無いけど何だろう?と思いますよね。
あれ、実は「霰粒腫」なんです!マイボーム腺に脂が溜まることが原因でできてしまいます。
このポツっとしたものの正体は脂なので、蒸しタオルなどで温めてあげると溶け出して消えることがあるようです。霰粒腫でお悩みの方は試してみてください

出典:ジェネラリストのための眼科診療ハンドブック/石岡みさき

出典:ジェネラリストのための眼科診療ハンドブック/石岡みさき
まとめ



